vol.9 しょ→トオイ 世界におおらかさをもたらす音楽 <しょの選曲> 1. 黄色いさくらんぼ / スリー・キャッツ 『浜口庫之助メモリアルコレクション』 2. 僕は特急の機関士で / 三木鶏郎, 丹下キヨ子, 森繁久彌 『三木鶏郎音楽作品集』 3. サクラシンマーチ / ヒネモス  『?』(?) 4. 帝国のマーチ / 栗コーダーカルテット  『ウクレレ栗コーダー』(2006) 5. あえてへらしたの / シャーペン 『老犬アイロン』(2000) 6. つがる / まばら  (2008) 7. Henry Mancini Medley / Bucky Pizzarelli  『Flashes - Solo 7 String Guitar vol.3』(2006) 8. Moon River / Petra Haden & Bill Frisell  『Petra Haden & Bill Frisell』(2003) 9. Tuning on the Earth / キャンディーアイスラッガー 『Go! Go! Space Fever』(1999) 10. 光と私 / CHARA live (?) 11. Darling Pretty / Mark Knopfler  『Night In London』(1996) 12. 恋のイミグレーション / 18 (2008) 13. イエロー・サブマリン音頭 / 金沢明子  『大瀧詠一 SONGBOOK2』 14. 魚つりブルース / 高田渡  『27/03/03』(2003) 15. My Foolish Heart / Gil Goldstein, Romero Lubambo & Toninho Horta  『Infinite Love』(1993) 2008.10.30. 酒井匠 |
<トオイの感想> お待たせしました。 今回このテーマを提示した理由はいろいろあって、ここでその理由を説明しても面倒なことになるので、気になる方がもしいたら、「文藝」(河出書房新社)の今出ている号、柴崎友香さんの特集を読んでみてください。 今回のセレクトを聴いていちばん思ったのは、M-4で、「こっぺぱーん、こっぺぱーん」と声に出してうたっているように聴こえて仕方なかった、ということです。海を越えて楽器と人と言語が変わると、こっぺぱんになるという好例。 あとついに、自分たちの作品を登場させてしまったわけだけど、あれかな、18のやつは、"早く入獄させて"と言っているんでしょうか、と聞こうと思ったら、immigrationだったんだね。すみません。 しかし日本語の歌詞で韻を踏んだり洒落をつかうことに未だぼくは慣れていなくて、英語だと単に音やアタックとして処理してしまうということはもちろんあるけど、日本語だと過剰に(上の例みたいに、間違ったほうにも)聞こえてしまう。意味としても音としても。M-2はそれの古典なんだろうけど。ことばあそび度が強く見えるというか、 側面が多分にあるということでしょう。 歌詞って、うたってなんだろう、それがついてない音楽から聴こえるものは何だろう、みたいなことをまた最近考えていたので、当たり前のこんな話になりました。ではまた。 2008.11.12. トオイダイスケ |
<しょのリターン> どうも。 こっぺぱんになるという好例。 おおらかさ、という中には、シリアスなものも、脱力なものも、両方含まれるんだなあ、ということが、自然に選んだ結果うまいこと見えてきました。 あと、僕は毎回おおめに選んでから60分にまとめるように削っていく形をとっているのですが、選考に漏れた中にECMが多々あったのが結果一曲も残らなかった(もちろん意図的に避けたつもりはないです)という事実を、追記しておきます。 (この二点は会ったときにも話しましたね。) 18 (いっぱ) は、ごめんなさい。 これは、4646君という天才が、台湾旅行で作った曲です。 さいごの方、生一発録音の際に、完全に即興で「愛はイミテーション」というフレーズを口走っている僕。嗚呼。 このラインナップと、しかもまばらとも同列に並んでいることが不遜ですし、心外でしょうが、こういう「同級生の悪ふざけ」みたいなもの (というかそのものズバリ) も、ひとつの「音楽によるおおらかさ」の形ではないかと考えます。(まあ、ムラ共同体の祭りの音楽。) 本来は声でないところのこっぺぱんを含め、「おおらかさと、音とことば」というのは面白いテーマかもしれません。 なんだかトオイくんのこの企画に対する (僕に対する!?) モチベーションの低下を感じるのは、僕の杞憂でしょうか。 ハズれてたら、ただのめんどくさい人ですね、俺。失敬。 あ、あと、実はたくさんいる読者のみなさま。 トオイ君が日記をはじめました。 http://d.hatena.ne.jp/daisuketoi/ すてきなので、ぜひチェックしてください。 2008.11.15. 酒井匠 |
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