vol.18 トオイ→しょ もはや付き合いたい。 <トオイの選曲> 1. My Foolish Heart / Bill Evans 『Waltz For Debby』(1961) 2. Carole's Waltz / Denny Zeitlin 『Live at The Trident』(1965) 3. How Little We Need To Be Happy / David Sylvian 『Blemish』(2003) 4. Cidade Nova / Edu Lobo 『Cantiga de Longe』(1970) 5. Zum-zum / Edu Lobo 『Cantiga de Longe』(1970) 6. Mexico City / Kenny Dorham 『Round About Midnight At The Cafe Bohemia』(1956) 7. Song for Her / Charles Lloyd 『The Water Is Wide』(2000) 8. Ocean / The Velvet Underground 『VU』(1985) 9. Ligia / Antonio Carlos Jobim 『Em Minas ao Vivo』(2004) 10. Somday We'll All Be Free / Donny Hathaway 『These Songs for You, Live!』(2004) 11. 太陽 / 関美彦 『Girl Blue』(2008) 12. San Lorenzo (Live) / Pat Metheny Group 『Travels』(1983) お待たせいたしました。 つきあいたいということばの歪んだ解釈みたいですが、もし仮に自分が今の性格や精神性やもろもろの好みや美的感覚のまま女になったとして、あこがれるというか、かっこいいなーと思うであろう人たち、というか曲というか音のものを選びました(ということは、今でも同じように魅力的に感じているということだけれども)。 逆に言えば、自分がこういう演奏や雰囲気を実現できるようになりたいみたいな願望があるのだともいえる気がします。つながっているといえばつながっている、ばらばらといえばばらばらだけど、この音楽たちはどれも、自分の中では、すましていてはりつめていて激しくて、でも静かであたたかくてどこか寂しげな、愛おしい気持ちになる音楽です。 と自分でこんなことを書いていると何か気持ち悪いですな。残暑。 2008.8.20. トオイダイスケ |
<しょの感想> 遅くなりました。 今回の裏テーマというほどでもないですが、そうなったら面白いなーとちょっと思っていたのは、「常に音楽と全力で向き合うトオイダイスケが、音楽的には突っ込みどころ満載なはずなのに自己矛盾・思考停止的にきゅんきゅんしてしまうもの」とか、逆に「(女性の)かわいいとかかわいくないとかを超越して惚れてしまう才能」とかが入ってこないかなーというところにあったのですが、見事に裏切ってきたね(にやり)。 ずいぶんと悩ませたテーマだったようですが、結果、あらためてトオイダイスケは好きな世界というものがすごく明確だなーと思わされる一枚になりましたね、というのが全体的な印象です。 なんつーか、美しいよね。 ざらざらしてても、悲しくても、大胆(て感じはあんまりないか)でも、何にせよ美しい。 でもって、この並びと付き合いたいって...もう完全に破滅型だよね...。 僕は、自分が女性だろうが男性だろうが、どれだけそのひとの音楽が好きでも、エバンスともルー・リードとも付き合いたくはないです...。 いろいろとバリエーションがありましたが、妙にM-6の印象が残りました。 モブレー?とケニーバレル? とかいって全然外してたら恥ずかしいな…。 僕も好きでしたが、この並びに於いてやや異色なコレが、どういう意図・気分の元に選ばれたのが気になります。 というかんじでしょうか。 あ、次回テーマの指定もお待ちしてます。 2008.9.12. 酒井匠 |
<トオイのリターン> どうも。です。 裏テーマがあるということは強烈に感じましたが、それだけをそのまま開示するのも何だろう、と思っていたら、こういう感じになりました。 一つ反省点があるとしたら、「(私が)つきあいたい」というよりは、「(私がなってみたい、と思う)つきあいたい(と思わせるような男性ミュージシャンのあり方)」みたいな観点でセレクトしたので、あまりいつもと変わっていない路線だということでしょう。 まあ最近きゅんとしていないので。つまり今の時点では、「つきあいたくない」、ということなのかもしれません。←この一言である程度今回の読みどころになるでしょう。 と、自虐的かつ、一部のこのコーナーでの私の発言への批判や戸惑いが聞こえてくるのを牽制すると思いきや自爆するような前置きをしておいて。 M6のメンバーは、J.R.Monterose(ts)、Bobby Timmons(p)、Kenny Burrell(g)、Sam Jones(b)、Arthur Edgehill(ds)、だそうです。これは、クールとホットが同居している感じが好きです。あと、同曲のKenny Burrellのバージョンよりも、心なしかDarkというかBitterに聴こえます。 破滅が好きというわけではないはずなんだけど、基本的にこういうものに落ち着きや安らぎを感じることが多いです。 かわいらしいものややわらかい質感のものも好きだけど。 中にそういう部分も持ちつつ、基本的に落ち着いていてBitterな色合いで、さっぱりしているんだけど触れると熱い、というような感じになりたい。何だか今回のセレクトとどこまで一致しているのかあやしいものだ。 いずれにしてもときめきを感じる力を失いたくはないものです。 次回テーマ、は、「いつかカバーしたいと思う曲」にします。 2008.9.13. トオイダイスケ |
次回 しょ→トオイのお題:「いつかカバーしたいと思う曲」 |